休職か退職か迷ったときの考え方

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休職か退職か迷ったときの考え方

 

入職した職場の人間関係が悪かったり、仕事が自分の性格に合っていなかったり、人手不足で業務量が多く残業も多すぎるような環境で無理をして働いていると、新卒看護師さんの中には体調を崩してしまう方も少なくありません。

 

看護師,休職か退職

 

ひどい場合には、身体や心をないがしろにして無理を続けてしまったことで、心を病んでうつ病になってしまったり、パニック障害、頭痛やめまい、吐き気、下痢といった症状が身体に出て、体調を壊してしまう方がいるほどです。

 

看護師の仕事は、一般的な職業よりもはるかに精神的な負担も大きく、過労やうつ病といったことになる確立が高いとされている職業です。

 

コンサルタントをしていると、そんな看護師さんから「看護師が辛くて辞めたい…。」と相談を受けることもよくあるのですが、その時に看護師さんは「休職をするのか、退職をするのか」という選択で迷うことがあるようですね。

 

どういう理由で迷うかというと、体調を崩したから一旦、今の職場を休職して回復してから今の職場に復帰するのか、きれいさっぱり今の職場から退職をしてしまい休むことを優先されるのかという選択です。

 

そんな迷いが生じた時には、どうすればいいのでしょうか?

 

まずは休職と退職のそれぞれのメリット・デメリットについて考えてみましょう。

 

休職するメリットとデメリット

休職するメリットの一つに、うつ病やパニック障害といった診断を受けた場合には傷病手当を受けられるということがあります。

 

傷病手当の申請をすることで、「標準報酬月額÷30×3分の2」で1日に支給される手当の額が分かります。

 

標準報酬月額には、基本給、諸手当、通勤交通費、残業代、資格手当や夜勤手当も含めた額になります。

 

例えば、月給30万円であれば、30万÷30×3分の2で、一日6,666円の支給がされます。

 

一日に支給される額が分かれば、稼働日をかけて一カ月にもらえる傷病手当が知ることができ、ある程度自分で生活ができるかの目安とできるでしょう。

 

ほとんどの場合は、生活に支障がないような金額になるので、休んでしまって生活ができない…ということはありません。

 

看護師,休職か退職

 

病院によっては、傷病手当とは関係なく、病院側から基本給を満額負担するといったところもあるので、病院の事務方に自分の病院のではどうなっているのか確認しておきましょう。

 

どちらか高い方で保証をしてもらえるのであれば、お金のことをは気にせずに休むことに専念できますよね。

 

それに、休職を取ってからでも在籍している状態なので、籍が置いているという安心感があります。

 

そして、体調が回復すればそれまで働いていた職場に復帰することが可能です。

 

体調不良の原因が職場には問題なく、休めば元の職場に戻りたいという方にとっては、休職の方がメリットは高いと言えるでしょう。

 

 

でも、うつ病やパニック障害、体調不良といった方のほとんどは今の職場でのストレスが原因になって発症してしまっている方も多いです。

 

ですから、元の職場に戻らなければいけないということが休職中も負担になってしまうことがあるんですよね。

 

職場から連絡があっていつ頃戻って来れそう?早く戻って来れるように休んでね。というような電話の連絡があることもあるので、プレッシャーとなってしまう方にとってはデメリットとなります。

 

同じ職場へ戻らなければいけないことがプレッシャーになったり、苦痛を伴うのであれば、同じ職場に戻ることで再発する恐れもあります。

 

もし、職場がストレスの原因になっているのであれば、休職後の復帰は別の部署へ異動させてもらうか、休職中に転職先を見つけてしまうということがいいでしょう。

 

 

退職するメリット・デメリット

 

では、休職か退職を迷った時に退職を選択するというメリットはあるのでしょうか?

 

退職をすることで、ストレスの原因となった職場から完全に切り離されることになるので、そういう意味では休養に専念できるということでメリットがあります。

 

職場のことを頭からいったん捨て去って、完全に休養できることで早く回復もしやすいですよね。

 

身体のことを一番に考えたいという方にとっては、退職する方がベストな選択となります。

 

また、半年以上の勤務実績があるのであれば、自己都合退職をすると最寄りのハローワークなどで失業保険をもらうことも可能です。

 

3カ月の給付制限が自己都合の場合であればあるので、もらえるのは4カ月目からにはなりますが、いざというときには覚えておきましょう。

 

その反面、退職のデメリットということで考えると、新卒の看護師さんであれば、一年も経たないうちに退職してしまうということになります。

 

自分の看護師の経歴を考えた時に傷がついてしまうのではないかと心配される方もいるでしょう。

 

しかし、新卒の看護師さんで休職を取るのと、退職をしてブランクが空くのとではそこまで経歴としては大差はありません。

 

新卒看護師さんの場合、1年未満で退職するのであれば、入職後3カ月でするのも、半年でするのもほとんど次の転職への影響は同じです。

 

休養に専念して回復したら、できるだけ早く3年続けることができるような自分に合った転職先を探して再出発すること方がいいのではないでしょうか。

 

結局、休職か退職どっちがいいの?

 

結論としては、休職をすることが精神的な負担にならないのであれば、休職という選択をして傷病手当も受けながら、回復してきた段階で休職期間中に転職先を見つけてしまうということが一番の良い方法だと思います。

 

もちろん、今の職場が本当にストレスの元になっていて、とにかく早く退職したい!離れたい!関わりたくない!という思いが強い方なら、今すぐにでも退職をして心身共に休養させることを優先させるべきでしょう。

 

どちらにしても、心身共に健康を取り戻すためには何が自分にとって最善な選択かという考え方で決断すれば、あとになって後悔することはありませんよ。

 

 

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